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BLOG

2024/03/12 13:13

ITALIAN VEGETABLE TURNNED LEATHER

(VAQUETA LEATHER)


食肉の副産物としてできる牛革(COW LEATHER)から作られたものです。

植物のタンニンで鞣し牛脚油を加え染料で手染めするというイタリア・トスカーナ地方の伝統製法で作られたバケッタレザーです。厳しい基準で浄化された排水など環境と人に配慮された工場で手間と時間をかけ丁寧に作られています。

独特の発色の美しさ、ムラ感が奥行きを感じます。しっとりと手に吸い付く手触り、繊維の密度が高く革ボコリの出にくいところもとても魅力的です。刺激の少ない良い香りがします。エイジングにより薄くベールをまとった様な透明感が出るところ、深く変化する色あいやその速さも"ヌメ革などの飴色に味わいが深まる昔ながらの革"がお好きな方にはおすすめです。

革を柔らかくするために揉みほぐす工程でできたシボは自然で優しい印象なのでイヤらしさを感じません。型押しや薬品での加工の様に意図的に均一に深くつけられたのではありませんので、シボがある所と無い所のムラや大きさや深さの違いがあります。またお使いいただくうちにシボも目立たなくなり消えていく場合もございます。

ナチュラルな仕上げの革ですので牛が生きていた証である傷痕、血脈、シワなどが消えずに残っています。目立つ部分や嫌だと感じる所は取り除いておりますが、不均一で不完全な部分や予期できないところに、個性として面白みや尊さを感じますので、できる限り捨てるところなく活かしたいと思っております。予めご了承ください。

お使いいただくうちに色や光沢、手触りや柔らかさなどが、素材そのものが持つ性質や外的な要因によって時間と共に常に移ろい同じ表情の時はありません。“化ける革"とも呼ばれるほど劇的に変化する様子を面白がっていただければと思います。(数ヶ月~半年ぐらいでかなり変化いたします。)

少し不思議なことですが、革の中にたっぷりと含まれた牛脚油が染料と共に移動することで自ら修復しようとする力があります。使い始めに付いて気になっていたキズやシミなどは周りの経年変化と共に馴染んで徐々に目立たなくなっていきます。




GRAY
ナッパネビア(シボ有・ワックス加工)/牛 COW(雌)/ベジタブルタンニン鞣し/バダラッシ・カルロ社(イタリア)

ナッパもミネルヴァボックスと同じバケッタ製法です。違いはシボの大きさでナッパの方がシボが小さく浅めです。これはドラムで揉みほぐし加工する際の革の厚さの違いでシボの入り方が異なるとのことです。(ナッパの方が厚さが薄い)経年変化はシボの入り方の違いはありますが色合いや艶は同じ様に変化していきます。
ナッパネビアはそのナッパに二次加工で吟面にワックス加工を施しています。黒い革のベースに白いワックス分でグレーに見えています。お使いいただいていると引っ掻いた所が白い跡になります。角やアタリがある箇所は地の黒が出てきます。やがて徐々にワックス分が取れて全体的に黒っぽくなります。その後は黒い革と同じ様なエイジングをしていきます。

ネビアはイタリア語で霧の意味。保管していた黒い革がある時取り出してみると表面が白くなっていてその表情がとても良かったのでそれを再現するために試行錯誤を繰り返して出来上がった革とのことで詳しいレシピは社外秘だそうです。

十二分に油分が含まれていますのでメンテナンスは吟面に傷がつかないように柔らかい布で優しく乾拭きのみで問題ありません。

オイルや摩擦によっては吟面のワックス分(白っぽくなっているもの)が取れてしまう恐れがありますのでノーメンテナンスでお楽しみください。吟面の擦れた白い跡が気になる場合は水で一度濡らし固く絞った柔らかな布で優しく軽く叩く様に拭いていただくことで薄くなります。